はじまりは、“ユニーク”。
1991年12月1日、兵庫県の武庫之荘(むこのそう)という街に誕生した小さなワッフルケーキの専門店。
お店の場所は住宅街のマンションビルの2階テナントとあって、さほど立地に恵まれていたとは言えませんでした。
パティシエがいるスイーツ専門店でもなく、もともと隣で開業していた一級建築士事務所が一から立ち上げたお店。
当時は一つのスイーツに特化した専門店はまだ珍しく、今でいう「ブランディングデザイン」の形で、店舗デザインや店内の装飾はもとより、商品・パッケージ・ユニフォームに至るまで独自の世界観で作り上げました。
黒と赤を基調とした店内はまるで宝飾店のような雰囲気で、ショーケースの後ろには美しくライトアップされた20世紀初頭に活躍したフランスのガラス工芸作家ルネ・ラリックの作品が並びます。
そのどれもが、これまでの常識にはなかった新たなコンセプトから生まれたスイーツ店。
それがワッフル・ケーキの店 R.L(エール・エル)です。